Shapley値は、協力ゲームにおいて各プレイヤーが貢献した価値を公平に分配する方法です。
すべての参加順序を考慮し、各プレイヤーが加わることで増加する価値の平均をそのプレイヤーの取り分とします。
Harsanyi配当は、協力ゲームの特性関数を分解し、各連立(部分集合)が生み出す余剰価値を割り当てる方法です。
ベン図で各領域に対応する配当が表示されます。
プレイヤー集合 \(N\)、特性関数 \(v: 2^N \to \mathbb{R}\) に対し、
Harsanyi配当(各部分集合 \(S\) への配当)を \(\Delta_v(S)\) と定義します。
Shapley値 \(\phi_i(v)\) は、Harsanyi配当を用いて次のように表せます:
\[ \phi_i(v) = \sum_{S \subseteq N,\, i \in S} \frac{1}{|S|} \Delta_v(S) \]
ここで、\(\Delta_v(S)\) は次のように定義されます:
\[
\Delta_v(S) = v(S) - \sum_{T \subsetneq S} \Delta_v(T)
\]
すなわち、\(S\) の余剰価値から、より小さい部分集合の配当を引いたものです。